YouTubeShorts動画の基本や活用事例

2021.11.25

YouTubeShortsは縦型動画の投稿および閲覧ができるYouTubeの機能です。動画の長さは最大で60秒までで、ちょっとしたスキマ時間に利用したり、手軽に楽しむことができ、注目を集めています。YouTubeShortsをプロモーションや認知拡大につなげたい方や企業向けに、基本的な仕様や活用事例を紹介します。

YouTube Shortsの基本

YouTubeShortsは2020 年 9 月から運用が始まり、2021年7月に日本でも使用できるようになりました。最長60秒まで、スマートフォンの画面に合わせた縦長の動画を作成・投稿し、閲覧することが可能です。イメージとしてはInstagramの「リール」動画や、TikTokのイメージに近いと言えるでしょう。

Shorts動画の投稿方法

YouTubeShorts動画の投稿方法について、基本的に通常動画と同じです。Shorts動画と判定されるにはいくつか条件があり、動画は縦長の比率であることや、動画の尺が60秒以内であることが求められます。2021年時点では、サービスの開始から日が浅いため、かなり頻繁に仕様変更が行われていますが、最も手軽な方法はモバイル版のYouTubeアプリを使って、撮影および投稿する方法です。この方法だと基本的にスマートフォン一台で公開まで行うことができます。

 YouTubeShortsのマネタイズ

YouTubeShortsは2021年現在、収益化の対象外となっています。既に収益化しているチャンネルであってもそれは同様で、通常の動画のように広告から収益を上げることができない仕組みとなっています。そこでその代替となる報酬体系を作るため立ち上げられた「YouTubeShortsファンド」という基金から、報奨金が出ることが発表されました。通常YouTubeで収益を得るため、総再生時間が直近1年間において4,000時間以上や、チャンネル登録者数が1,000人以上などの条件を満たさなければいけませんが、この報奨金制度は対象チャンネルが収益化しなくても対象になります。過去180日間に最低1本以上の動画が上がっていることなどが条件になっており、毎月数千名のクリエイターに採用された旨の通知と、約1~100万円の報奨金が支給される仕組みとなっています。

活用事例:「あるある」「エンタメ」を取り入れた企業

ここまでYouTubeShortsの概要を見てきましたが、実際に多く再生されているのはどのような動画なのでしょうか。真っ先に浮かぶのは「あるある」系や「エンタメ」系の動画。こうした人気のジャンルを取り入れて配信している企業も多く見受けられます。

例えば転職情報サイトの事例では、職場へ不満がある人の共感を集める動画や、そこからサービスへの興味を誘導するような動画を作成しました。

少し変わったところでは、法律事務所の事例があります。法律事務所という専門性の高さを生かし、視聴者の質問に答える形で法律がどのように働くのかを、わかりやすく・面白く解説しています。少し敷居の高い「法律事務所」という場所であっても、こうした取り組みでユーザーとの心理的な距離を縮めており、たくさんのファンを獲得したことで知名度の向上に繋げている好例です。

社員参加型の動画

会社の人材やオフィスなどを紹介し、社員や役員などを動画に登場させてどういう人が働いているのかを伝えている事例も多くあります。好評を呼んでいる動画に共通しているのは、単に会社を紹介するだけでなく、社員が人気の楽曲を踊ったり、社員の日常を演出して見せるなど、動画を見た人が「この人と働いてみたい」「オフィスで働いてみたい」と思わせるような動画作りと言えるでしょう。

ある警備保障会社では、部長や社長などの役職者が踊ったりケーキを食べるという動画をアップロードしました。一見結びつかない「おじさん」と「ダンス」という意外性が、逆に親近感を生んだり、視聴者に好感を抱かせて知名度の向上に繋がった事例です。このように長期的には人材の採用や広報などを目的に、まず会社の認知を拡大し、いいイメージを持ってもらうという狙いからShorts動画を活用している企業も増えています。

YouTubeShortsのメリット:低コストで実現可能

YouTubeShortsの基本や活用事例を紹介してきましたが、最後にメリットをご紹介します。

最大のメリットは、コストを抑えて手軽に配信することができる点です。YouTubeアプリ内において編集することができます。高性能PCやカメラといった機材の購入が必要なく、圧倒的に動画制作コストを抑えることが可能です。Shortsの場合、動画自体が短くなっているので、素材によっては撮影から投稿まで、30分〜1時間で完了することもできます。かける人材・機材面でのコストがスマートフォン1台で完了するのは、大きな魅力であると言えるでしょう。

YouTubeのShorts動画は、ユーザーが選ぶYouTubeの動画と比較すると、不特定多数のユーザーリーチを獲得することが可能です。動画やチャンネルなどを知ってもらう機会が増加しており、認知が広がるきっかけにもなっています。他のSNSの動画を応用してみるなど、いろいろな工夫もできるでしょう。